薩摩焼の窯元
薩摩焼とは、
島津義弘公は、陶工の持ってきた朝鮮の白土とうわ薬で、藩主専用の陶器を作らせました。
これらは、火だけが薩摩のものという意味から「火計り(ひばかり)」といわれ、薩摩焼きの元祖といえるものです。
やがて、領内の指宿、霧島あたりで白土が発見され、「白もん」の製作は飛躍的に進歩していきます。
しかし、貴重な白もんはあくまで藩主だけのもの。御用窯として一般の人の手には届きませんでした。
代々の藩主は、有田や京都などで陶工を修行させ、新しい技法を取り入れていきました。
「白薩摩」が世界の注目を浴びたのは、幕末のパリ万博です。
幕府を向こうにまわして単独で出品していた薩摩藩の目玉でした。
欧米の人々は、中国の陶磁器に劣らぬ芸術性の高い薩摩焼きに夢中になり、たくさんの作品が輸出されていきました。
400年の間藩主御用達としての使命をおび、つねにより良きものへと歩んできた白薩摩は、
貫入といわれる細かなヒビが表面に入っているのが特徴で、
黄味がかった白地の肌に赤、青、緑、さらに金彩をほどこした豪華で繊細な作風の金燗手は、
まさに薩摩の歴代の藩主が育てあげた薩摩の美学です。
また、「白もん」で忘れてはいけないのが、透かし彫り。
きめの細かい土を選び成型したあと、亀甲文や編み竹のバラ目文を小刀で彫り抜いていきます。
この作業だけに10日ほどもかかる、細密な手の技です。白い肌に丹精こめた彫りの陰影が、なんとも繊細で優雅な逸品です。
現在でも抹茶碗、香炉、香合、花瓶などにこの技術は脈々と受け継がれています。
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